第8章 Dive into the blue
松本side
微睡むような顔の智くん。
「ねむい?」
O:「うん?おみず…ちょーだい?」
ボトルを渡そうとすると…。
O:「のませて?」
そう言ってねだる。
「仰せのままに…」
そう言って口移しで
ミネラルウォーターを飲ます。
ごくりと動く喉。
妙に艶かしい。
O:「じゅんくん、だーいすき♪」
「俺も好きだよ、
いままでも…これからも…」
O:「うん、おいらも!」
「疲れたでしょ?横にいるから寝なよ」
そう言って智くんの体を横たえる。
さらさらの髪に手を伸ばし撫でる。
「智くん、髪撫でられるの好きだよね?」
O:「んー」
力の抜けた返事を返す智くん。
そのまま撫で続ける。
幸せそうな顔をみてると
こっちも幸せになる。
どっかで見たけど、智くんのファンは
【ファンになる】というより
【堕ちる】らしい。
見たとき秀逸な表現だと思った。
確かに…。
堕ちたよ、この人に…。
掴みどころのない智くん。
掴まえたと思った瞬間に手から零れる。
波のように掴みどころのないこの人に
…溺れてる。
そんな俺に
気まぐれに手をさしのべる智くん。
いいよ、これからもあなたに溺れよう。
溺れるほど俺を包み込む
海のような貴方に…。
いつの間にか寝息をたててる智くん。
その顔を見て俺も眠りにおちる。
温かな体温を感じながら幸せな夢をみる。
愛してるよ、
今日見たあの海のように煌めくあなたを…。
<END>