第44章 ドラセナ
Sho side
雅「…翔ちゃん…俺が言うのもなんだけど…大人げないよ…」
楽屋に雅紀の低い声が響いた
翔「解ってるよ…もう言わないでくれ…」
なんか…人に言われると
イライラよりも…へこむ…
ニノが出て行って
智くんの視線に黙って耐えていたら
雅紀が楽屋に入ってきて
追及から逃れることはできなくなった
だから…昨日の喧嘩の件をポツポツと話した
…で…この言われよう…
まぁ…おっしゃる通りですけど…
智「松潤もあれだけど…翔くんがそこでムキになっちゃだめだったよね…」
翔「…はい…」
智くんに言われると…なんも言えね…
雅「まぁ,すぐ仲直りできるよっ」
雅紀が近くに来て励ましてくれる
でも…それも,なんだかへこむ…
一人頭を抱えていると
案外早く楽屋のドアが開いて
ニノに押されて潤が戻ってきた
智「…松潤,体調悪いの?」
智くんは潤にじゃなくて俺に聞いた
潤「悪くないっつーの…」
和「熱いですって」
ニノが額に手を置いた
あ……
潤がすぐに手を払ったけど
それよりも早く躰が動きそうになった
俺は今朝からまともに顔も見てないのに…
ニノは潤に触ってる
他意はないのはわかってるけど
なんだか嫌だった
智「翔くん…顔が怖い…」
相変わらず俺をじっと見ていた智くんが溜息をついた
智「風邪ひく前に…髪くらい乾かしなよ…」
和「は…?」
事情を知らないニノは智くんの言葉に
キョトンとして顔を上げた
雅紀が面白半分に事情を説明する
潤は超不機嫌になってソファに沈みこんだ
一通り話を聞いたニノは
怪訝な顔で俺と潤を見た
和「…バッカじゃないの!?」
一言放って
心配して損した~と
ゲームを始めた