第44章 ドラセナ
Jun side
潤「はぁ……」
素直になって
昨日はごめんなさい
そうやって言えればいいのに…
それはわかってるのに
いつもつい意地を張ってしまう
ほんと…俺成長しないな…
しかも今回は
風邪ひくから髪乾かそうって言われて
それを拒否して結果風邪ひいて…
余計に素直になれない…
風邪のせいか異常に乾く喉を潤そうと
自販機にお金を入れると
隣から手が伸びてきて
和「ごちそうさまでーす」
炭酸飲料が落ちてきた
潤「…お前金払えよ」
そう言いながらもう一度小銭を投入する
和「潤くん風邪?」
求めていたミネラルウォーターのボタンを今度こそ押した
潤「…平気」
ニノにまで言われて…
でも風邪ひいた原因なんて言えなくて
それだけ言って横を通り過ぎようとすると
和「ちょっと熱いよ?」
ニノの手が頬に触れた
少しひんやりと感じるそれが気持ちいい…
でも
潤「大丈夫だから」
その手を払って歩き出すと
和「なに,翔くんと喧嘩?」
そう言いながら背中を押される
潤「…別に」
怠い躰はそれに逆らわずに歩いてしまって
和「話さなくてもいいから,少し休みな」
あっという間に楽屋の前に戻ってきた
潤「やめろって…」
ニノの手で楽屋のドアが開かれて
また背中を押されて楽屋の中に入れられる
抵抗の言葉を無視したまま
そのまま押されてソファに座らされた