第43章 エンジェルトランペット
Sho side
家の中に天使がいた
一瞬…召されたのかと思った…
でもアップで目の前にある顔は
まさしく天使みたいな笑顔の潤で
天使が何かを喋って
天使が隣に居て
天使がコーヒーまで出してくれた
コーヒーの苦みを感じて
あぁ…潤のコーヒーの味…と
少しだけ頭が冷静になった
でもギュッと腕に抱き着いてくるのは
…天使…
頭についた輪っかが
ふよふよと揺れて俺に当たってる
…笑って…可愛いって言って
抱きしめて…
そう思うのに…
潤「翔くん?」
見上げてくる天使が
綺麗すぎて…
神々しすぎて…
何も言えない
何もできない
光り輝いているようにさえ見える
いや…スパンコールのせいか…?
わかってるんだけど…
変な緊張で俺はずっと
背筋が伸びていた
潤「変?相葉さんには似合うよねって言われたんだけど…」
照れながら…縋るように俺を見つめる
翔「いや…変じゃない…よ…?可愛い…」
潤「ホント?」
床のラグを見つめることしかできない俺を自分の方に向かせて
顔を覗き込んでくる天使
……やばい…
天使…がこっち見てる…
緊張がさらに増して
背筋に汗が垂れたのが分かった
翔「ホント…綺麗…です…」
潤「…え……?」
翔「え?」
潤「…なんで敬語?」
翔「え…?」
怪訝な顔で天使が見つめてくる
翔「いや…ごめん…なさい…」
なんだろう…なんでこんな後ろめたいんだろう…
俺なんか悪いことしたっけ??
落ち着かない…
潤「翔くん…俺,翔くんの天使になったから♪なんでもしてあげるよ?」
にっこり笑った天使が
俺の服をきゅっと掴んだ
翔「いや…あの…」
潤「キス…していい?」
しどろもどろになる俺に
天使がそっと口づけた
たぶん俺は…
召されたんだと思う…