第4章 アゲラタム
Sho side
結局…遠くまで来たのに
やった事と言えば
ひたすらお互いを貪ったことだけ
これなら家に居た方が良かった?
と思いつつ
こんな1日でも
潤と過ごせるとこんなにも幸せなのか…
と夕陽を眺めて噛みしめていた
2人で行動すると目立つから
潤を先にコインシャワーに行かせて
俺は使わなかったサップボードを返却して荷物の片づけをした
結果,この荷物の大半は使ったから
俺のよみもなかなかだったと思う
ただ…想定外だったのは
自分が欲求に勝てないこと…
潤が必要以上に可愛いこと…
ここは外…
真昼間の海で
いつだれが通るかもわからない場所
そして…俺たちは…
一応テレビにも出る…アイドル
こんなところを目撃されれば
俺達の活動は終わってしまう
バレなかったから良かったものの…
冷静になった今,さすがに心から反省した
片づけ終わった頃
潤がぎこちない走り方で帰ってきた
…躰痛いなら無理して走んなきゃいいのに…
そう思っていると
息を切らした潤が小さく叫んだ
潤「翔くん…ごめん…バレた…逃げようっ」
…―マジかよ~…
潤には適当に撒いて
ゆっくり来るように言って
俺は荷物を抱えて急いで車に向かった
やっぱ潤は目立つよなぁ…
荷物を積んで車を回し
途中で潤を拾った
翔「俺シャワー浴びれなかったー…」
車を走らせながら嘆くと
潤が「ごめん…」としゅんとしていて
そんな姿も可愛いと思う俺は
さっきの反省がまだ足りないのかもしれない…
翔「ま,着替えはあるからいいよ…メシ行こう」
そう言って笑うと
最高に可愛い笑顔がまた,見れた