第36章 サボテン
Jun side
楽屋でもオフで一緒に過ごしているときでも
新聞を読んだりニュース番組を見たり
ZEROのキャスターを任されてから
翔くんがずっと頑張ってるのを傍で見ているから
萩原さんと村尾さんの言葉を翔くんから聞いて
俺も本当に嬉しかった
ピンの仕事が終わって移動しようとしていたとき
「松本くんこんにちわ」
後ろから肩をポンと叩かれて
思わずビクっと躰が跳ねた
「ごめん,驚かせましたね」
ハハッと笑いながら言われて振り返ると
潤「あ…萩原さん!お疲れ様です」
萩原さんが立っていて
…最近よく会うな…
そうは思うけど
今までもきにとめていなかっただけで
たくさんすれ違っていたのかもしれない
「収録だったんですか?」
壁際に移動する萩原さんに倣って
俺も場所を少し移動して
潤「はい
これから移動してレコーディングです」
時間を確認しつつ少し立ち話をする
「そういえば松本くんはコンサートの演出をされてるんですよね?」
そんなことまで知ってくれてるんだ…と
驚くけどそれは嬉しいことでもあって
潤「はい!コンサートは皆が楽しめる場所を作りたいので…」
思わず語ってしまって
潤「あっ…すみません…」
謝るとクスクスと笑われた
「その演出の話,今度もっと聞かせてくださいよ」
もっといろいろ聞いてみたい,と言われて
潤「はい!是非!」
もしかしたら翔くんの力に少しでもなれるかも…とそんな気持ちもあって嬉しくなった
「ではレコーディング頑張ってくださいね」
そう言って足を踏み出すと同時に
潤「…っ」
スルリとズボンの上からお尻を撫でられて
躰が強ばった
でも…偶然手が当たっただけ…
そう思い込ませて駐車場に降りた