第36章 サボテン
Sho side
「嵐は皆,これからを担っていく人達だと僕は思ってるから」
ZEROの打ち合わせの後
世間話をしていたら
萩原さんがそんなことを言ってくれた
ちょっと照れるけど
やっぱりそんな風に
認めてもらえるのは嬉しい
「僕もそう思いますよ,月曜日の枠に来てくれたのが櫻井くんで良かったですよね」
俺の目の前で
村尾さんとそんなことを話していて
恐縮しつつも,ZEROの中心人物である人たちに認めてもらえたことに手ごたえを感じた
この仕事は評価が独特だから…
何をもって成功というかはわからないけど
一番認めてもらいたい人たちに“仲間”として認められること
それが一番嬉しいと思う
「今度,何かあったら他のメンバーにも協力お願いしようかな…」
翔「はいっ,もちろん!!こちらこそ宜しくお願いします!!」
智「へぇ…そんなこと言ってくれたの」
翔「うん…嬉しかったよ」
次の日のレギュラーの収録でその話をすると
皆も喜んでくれる
個人の仕事をもらえるのは嵐のおかげ
だからこそ,その仕事で嵐のために貢献できたら嬉しい
潤「それは,日頃…翔くんが頑張ってくれてるから言ってもらえることだよね」
雅「うんうんっ,さっすが翔ちゃん」
和「我々で何かできるなら,いつでも声かけてください?なんなら,代わりに座りますよ?」
翔「オイ,こら…座らせねーよっ」
智「無理無理っ…翔くんにしか無理だって…」
メンバーにも恵まれて
仕事の仲間や先輩にも恵まれて
嵐としてもようやく軌道に乗ってきて…
今は目の前のやるべきことに集中しよう…
そう思って,また新聞に視線を落とした