第34章 ランドスケープアゲート
Kazunari side
目が覚めると
目の前に愛しい人の顔があって
優しく微笑んでキスをくれた
そのキスで目覚めた俺は
眠り姫ってこんな幸せな気分なのかな…
なんて…おとぎ話のお姫様の役でもできそうな気分になった
智が水をとりに布団を出ていくと
少し寂しくなる
たった今,最高に幸せな気分だったのに
俺…こんなだったっけ…?
去年の今頃は
ただ躰を重ねるだけで
情事の後,一人…なんて当たり前のことだったのに
今はどれだけ智と一緒にいても足りない
智が戻ってくるとすぐに躰を引き寄せてキスを強請った
智「寂しかった?」
和「寂しかった…」
そのまま答えた俺に
智は少し驚いて,でも嬉しそうに笑った
今年は素直になろうと決めたから
少しでも言葉にして…智に伝えていく
智「ふふ…見て…相葉ちゃんから色々来てるよ」
智が俺の携帯も持って布団に潜ってきた
開くと…初夢がどうとか…
縁起がどうとか…
最後に
〔皆はらぶらぶ♡なお正月過ごしてるー?〕
智「はは…相葉ちゃんらしいね」
和「もう…正月早々…騒々しいなぁ…」
文句を言ってみるけど
そうやってチャチャ入れながら
見守ってくれる相葉さんは…ありがたい存在だな,と実感する
やっぱり…嵐で良かった
智「あ…翔くん達は北海道だって!すごいっ二人でカマクラ作ってる!」
智が嬉しそうに携帯を見てる
いや…そういう連絡も嬉しいけどさ…?
やっぱり智とゆっくりしたいじゃん…
和「ねー…水…飲ませて?」
忘れ去られてベッドサイドに置かれたままの水に目をやってから
智に抱き着いた