第4章 アゲラタム
Sho side
ワクワクしすぎてあんまり寝れなかった
海までの行き方を考えたり
近くの店をリサーチしたり…
「初デートのしおり」も作って準備万端
まぁ…チョイスが海…ってのが…
いまいち納得してないけど
なるべく人のいないところを選んで
少し遠いけど潤とゆっくりできそうな場所にした
タイムテーブルは昨日のうちに
潤に送ったけど
朝,寝起きの悪い潤だから
心配になって早めに連絡をする
〔おはよう!…起きてる?
12:00には着くから待ってて〕
昨日も仕事で遅かったし
スタートは遅め
昼は車の中で軽く食べて
夜は海の近くのレストランを予約済み
〔おはよう!起きてるよ!
わかった,待ってるね〕
すぐに返信がきてびっくりした
これならもっと早くから動いても良かったかな?と思いつつ
まだまだ,ここからなんだから
焦るな…と自分に言い聞かせた
仕度をして
色んなことを想定した荷物を詰めて
かなりでかいスポーツバックとリュックを後部座席に積んで家を出た
潤のマンションの近くまで来ると
コンビニを指定されて
その駐車場に車を止めた
しばらくするとコンコンとガラスが叩かれて潤が笑顔を見せる
潤「おはよっ,迎えありがと」
キラキラした笑顔が眩しくて
思わずにやける口元を手で誤魔化した
潤「運転いいの?俺できるよ?」
翔「いいよ,寝てても良いから」
そう言って助手席に促すと
更に笑顔で乗り込んできて
潤「ありがと,これ飲んでね」
そう言って俺の好きな飲み物を
ドリンクフォルダーに並べた
…なんか,俺よりカッコイイじゃんか…
鼓動が高鳴るのを抑えながら
車を出発させた