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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第28章 レッドゼラニウム


Jun side

「「乾杯っ」」

ジョッキがぶつかる心地よい音が響く

1杯目のビールを一気に飲み干して…
運ばれてきた2杯目も
半分くらい一気に減らしたところで

「ちょ,ペース早くね?」

斗真からストップがかけられた

潤「呑みたい気分なんだよ…付き合えよ」

でもそれを聞かないで
運ばれてくるジョッキをどんどん開けていく

「どうしたんだよ…なんかあった?」

今日お前変だよ?と空にしたジョッキを
手から取り上げられて

潤「…翔くんと喧嘩した」

優しい口調に促されるように言葉が口から出てきた

「ああ,それで荒れてんの?」

潤「別に荒れてねーし…」

目の前のつまみを口に放り込んで

荒れてない,と言いながらも

朝のやり取りをポロポロと話すと

相槌を打ちながら聞いてくれて

「ただのバカップルだろ,ソレ」

話し終わった時には苦笑いされた

潤「はぁ?バカップルじゃねーし
翔くんが先に起きるから…」

「起きないお前が悪いんだろ?」

潤「そーだけどっ…
優しく起こされてさー…おはようのキスとかさー…」

「ソレ惚気にしか聞こえねーんだけど」

時間が経ってアルコールが回ってきて
ぐだぐだと愚痴りながら
どんどん頭のなかがふわふわしてくる

「もーお前呑みすぎ…」

ホラ帰るぞって無理矢理タクシーに乗せられて

斗真が運転手に告げた住所が
どこのものなのか理解も
酔った頭では難しいまま

「近いっ!寝るならそっちに躰預けろよ!」

斗真に押されて
窓に凭れてうとうとしていた
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