第28章 レッドゼラニウム
Jun side
潤「……はよー」
気持ちが晴れることのないまま
それでもなんとかいつも通りを装って
楽屋のドアを開けると
雅「おはよー!」
智「松潤おはよう」
みんなからも普通に挨拶が返ってくる
翔「…はよ」
翔くんも応えてくれたけど
でもその視線は新聞に向けられたままで
潤「…はぁ…」
思わずため息が漏れた
俺が悪いのはわかってる
どれだけ起こされても起きられなくて…
それで翔くんが先に起きたからって怒って…
しかも枕投げつけて…
でも…さ…
たまには優しく起こしてもらって
おはようのキスして…
いってきます…いってらっしゃい…して…
って…起きれないくせに何言ってんだってなるよな…
しかも女々しい夢見すぎ…?
和「潤くんどーかした?」
いつの間にかモヤモヤと考え込んでいて
潤「っ,いや,なんもないよ?」
聞こえたニノの声にビクっとなって
慌てて笑いかけた
和「皺寄ってるよ」
眉間を人差し指で突かれて
またニノの視線がゲームに落ちた
潤「…はぁ…」
何度目かのため息を吐く
「嵐さんお願いしまーす」
スタッフさんが呼びに来て
重い腰を上げたとき
携帯が振動して
[今日呑みに行こうぜ]
気分転換できそうな斗真の誘いに
了解の返信を送ってから楽屋を出た