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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第28章 レッドゼラニウム


Sho side

まてまて…おかしくないか?

翔「なんだそれ…優しくおこしてんのに,何が気に入らないわけ?」

なんだか潤の言い方が引っかかって

俺も思わず強い言葉で返してしまう

潤「…優しく起こしてくれ…なんて頼んでないし…」

翔「はぁ?」

潤はふてくされてまたベッドに突っ伏した

眠いから機嫌が悪いだけなんだろう…

わかってるのにイライラが止まらなくて

思わずチッと舌を鳴らした

潤「なんで舌打ちするの?」

翔「潤がそんな態度だからだろ?!」

ダメだ…これ以上喋ってると
どんどん憤りが高まっていくばかり

翔「いーよ…そんなに文句言うなら,これからは叩き起こすから,覚悟しとけよ」

言い捨てるようにその場を離れて寝室を出ようとすると

潤「っ……優しく起こすなら,ちゅーとかして抱きしめて起こしてくれれば文句いわないもんっ」

背中にバフっと衝撃がきて
枕と一緒に,強い言葉が投げつけられた

でも,枕があたったことに気を取られて
その言葉の内容はほとんど理解できないまま

プツン…

自分の中で何かが切れた

翔「はぁ!?オマエが朝ちゃんと起きれば,ちゅーだろうがセックスだろうがしてやるよっ!!」

我ながら意味不明な捨て台詞と共に部屋を出た



自分の身支度を整えて,さっさと家を出る

玄関で靴を履いた時
潤がちょうど風呂から上がってきて

翔「鍵,ちゃんと閉めてこいよ」

それだけ言って家を出た

同じ現場に,別々に向かうことはよくあるけど

今日はいつもより寂しい…というか気分が悪い…

ドアが閉まる時
「翔くんのバカっ」と
聞こえた気がした
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