第27章 チョコレートコスモス
Sho side
潤「よかったね?いっぱいもらえて…」
言い訳も聞かないまま,リビングへ戻って行こうとする潤の肩を
咄嗟に掴んで引き戻した
その拍子に持ってたチョコの袋は全部落ちて廊下に転がった
潤「落ちちゃったよ…?」
腕の中に潤を収めて
後ろからギュッと抱きしめると
すぐに向きを変えて抱きついてきた
翔「ホントは持って帰ってくるつもりなかったんだけど…ごめん…」
帰りがけに貰って…誰かにあげるタイミングもなかった…とか
俺の言い訳を今度はちゃんと聞いてくれる
翔「潤が嫌なら捨てる…潤に貰ったもの以外いらないから…」
ギュっと抱きしめて伝えると
同じように強く抱きしめ返してくれた
潤「捨てなくていいよ…せっかくもらったんだし,もったいないでしょ…?」
顔を覗くと笑ってて
床に落ちた袋を拾い上げた
…あれ…そんなに怒ってない…?
潤「俺も…チョコ作ったの…食べてくれる?」
首を傾げて俺を見る潤の瞳が
妙に艶めかしくて…なんだかドキっとした
翔「うん…食べたいな…」
もう一度抱きしめようとすると
潤「じゃ…来て…?」
スルリと腕から抜け出して
俺の手を引いてリビングに向かった