第27章 チョコレートコスモス
Jun side
トリュフを出そうと冷蔵庫を開けて
…何も取り出さないまま扉をパタンと閉じた
潤「翔くん何か食べてきた?お腹すいてる?」
キッチンから声をかけると
翔「ちょっとすいてるかも」
そう言うから先に簡単にご飯にすることにした
媚薬なんて使ったことないからわかんないけど
“薬”って文字入るくらいだから
空腹は避けた方がいいよね…?
潤「じゃあ先にご飯にしよう?パスタでいい?」
さっきまでチョコを使ってたから
キッチンに漂う甘い香りだけで
ふわふわしてきそうになりながら
翔「いいよ!あ,俺ミートソース食べたい」
翔くんのリクエストで
ミートソースパスタとサラダを
簡単に作ってテーブルに並べた
翔「ごちそうさま」
腹いっぱい…ってソファに凭れる翔くんが
休憩してる間に食器を片付けて
潤「ハッピーバレンタイン…」
チョコに混ぜたもののことを考えて
ちょっとドキドキしながら
ラッピングした箱を手渡した
翔「ありがとう…開けていい?」
潤「うん…いいよ?」
翔くんの綺麗な指が
ラッピングを解いて箱を開ける
その作業が進むたびに
心臓がバクバクと音をたてる
翔「うわ…うまそ」
箱の中のチョコに伸ばされた指を制して
丸いトリュフを1つ摘んで
潤「あーん…」
翔くんの口の中にいれた