第14章 クリスマスローズ
Jun side
翔くんの待つテーブルに
オムライスとサラダを並べて
俺も向かいに座った
翔「なにこれ,すげー」
目の前のオムライスを見て
翔くんが声をあげる
潤「ドレスドオムライスっていって…
最近話題らしいから作ってみたんだ」
でも少し卵の中心が崩れてて…
ちょっと失敗しちゃった…と言うと
翔「充分すげーよ」
そう言って笑ってくれる
翔「乾杯」
潤「ありがとう」
ビールの入ったグラスを合わせて
2人の声も重なった
でも自分と違う言葉を言った俺を
え?とでも言うように見つめてくる
潤「いっぱい迷惑と心配かけてごめんなさい…
でもずっと傍にいてくれてありがとう」
だから今日は俺は乾杯,じゃなくて
ありがとう,なの
そう言うと
翔「元気になってよかった」
最近は見れてなかった翔くんの笑顔が見れて
それが嬉しかった
後ろから抱き締められて
浴槽の中のお湯がちゃぷんと揺れる
潤「お風呂ってきもちーね」
ご飯を食べておいしい,とか
温かいお風呂に入ってきもちいい,とか
久しぶりにちゃんと感じた気がする…と
背後の翔くんに凭れると
お腹に回された腕にぎゅっと力が入った