第14章 クリスマスローズ
Sho side
テレビ誌の撮影が終わり
楽屋に戻ると潤から連絡が入っていて
思わず顔が緩んだ
智「何か良いことあったの?」
一緒に撮影していた智くんが
俺の様子を見て微笑んでいた
翔「うん,まあね」
潤のことだから
話してもいいんだけど
何かツッコまれるのも…と思って
そのまま受け流した
〔お疲れ様
今終わったから直接向かうね〕
返信して,急いで着替えて楽屋を出た
翔「智くんお疲れ様!」
俺のそんな様子を
智くんは変わらず笑顔で見送ってくれた
自分の車で潤の自宅に向かい
インターフォンを押す
潤『はい,今開けるね』
聞こえる声は明るかった
玄関まで行くと
扉が開いて笑顔が見える
潤「おかえりなさい」
翔「ただいま」
素早く家に入り
そのまま潤を抱きしめた
翔「体調は?」
撮影は長瀬君がいるから
きっと大丈夫だと思った
でも体調は…今朝家を出る時も
まだ少し微熱があったから…
潤「さっき熱測ったら下がってた」
大丈夫,と笑って見せる
翔「良かった…」
笑顔を見せる口元に
顔を寄せ,唇を塞いだ
潤「ん…ん…」
啄むように何度も重ね合わせる
潤の笑顔が何よりも嬉しい…
この笑顔をずっと絶やしたくない…
潤「しょ…んっ…まっ…て…」
躰を押し戻されて唇が離れる
潤「靴くらい…脱いでよ…」
言われて,まだ玄関だったことを
やっと思い出した
潤「ご飯,できてるから…いこ?」
急いで靴を脱いで
リビングへと離れていく躰を引き寄せ
後ろから抱きしめるようにして歩いた
潤「歩きずらいよ?」
翔「いいだろ…」
少しでも潤の近くに居たいと思った