第12章 ケイトウ
Sho side
「「乾杯」」
グラスが交わって音を鳴らす
はしゃいで可愛く喜んでくれて
かと思うと感動して抱きついてきて
そんな可愛い姿を見た後に
舌が絡めば躰の熱はいっきにあがる
でも…まだまだこれからだから
5年分の想い出を大事に噛みしめたい…
潤「翔くん…?」
俺が黙り込んでるのが気になったのか
近づいて「何,考えてるの?」と頭を寄せてくる
翔「先に風呂入ってゆっくりしたいけど…我慢できるかな…って」
シャンパンで濡れる口元をなぞるとピクンと躰を揺らす
潤「もうっ…そんなこと?」
真っ赤になって躰を離し
バスルームにお湯を張りに行った
潤「バラの花びら浮かべようねっ」
無邪気に笑いながら戻ってくる躰を引き寄せる
翔「…5年たっても変わらずに潤が傍に居てくれて嬉しいな…って考えてた」
力を込めて抱きしめると
しっかり抱きしめ返してくれる
潤「俺も嬉しい」
胸に埋もれた顔が
ゆっくり上がってきて
額をこつんと合わせた
潤「我慢…できなくてもいいよ?
これからもずっと傍にいるんだから…」
そんな可愛いこと言う…?
シャンパンを含んで
潤の口に流し込む
潤「んんっ…はぁっ…美味し…」
翔「俺にもちょうだい?」
同じように潤の綺麗な口元から
喉にシャンパンが流れ込む
炭酸の泡が身体全体に
痺れを広げていった
翔「…幸せすぎてどうにかなりそ…」
零れた言葉に天使の笑顔が笑いかける
潤「うん…でも…もっともっと…だよ?」
この欲張りな天使を
どうしてくれようか…
でも潤が望むなら
どこまでも追い続けるよ…?
翔「潤…愛してる…」