第12章 ケイトウ
Jun side
翔「潤…愛してる…」
そう言ってキツく背中に腕が回って
潤「愛してるよ…翔くん」
同じ強さでぎゅっと愛を返した
潤「翔くん,ちょっと待ってて」
まだお風呂のお湯が溜まらなさそうだから
先に,と鞄から細長い箱を取り出した
潤「コレ…記念日のプレゼント
これからもずっと傍にいてね…」
そう言って差し出せば
一瞬目を見開いて俺を見て
翔「ありがとう」
受け取ってくれた
翔「開けていい?」
潤「ん…」
リボンを解く翔くんの隣に腰を降ろして
横目で開かれていくラッピングを見る
翔「……ペア?」
入っていた2本のネックレスを取り出して
俺を見つめてくるから
潤「うん,こっちが翔くんのね」
―細いプレートに
翔くんのはラピスラズリとガーネット
俺のはラピスラズリとペリドットの石を埋め込んだ
あからさまなペアはできないから
裏に小さくイニシャルを刻んで
ラピスラズリで翔くんへの永遠の愛を誓った―
そう言って片方を翔くんの首につければ
翔「嬉しい…ありがとう,潤…」
綺麗な瞳から涙が一筋流れて
少し涙味のしょっぱい唇が重なった
潤「大好きだよ…一緒にいてくれてありがとう」