第11章 デイジー
Sho side
翌日の仕事は5人一緒
でも…いつものように1番に
楽屋に入って待っていても
潤はなかなか来なくて
結局時間ギリギリに滑り込んで
すぐに収録が始まった
収録中は普通にふるまってはいるけど
たぶん潤は体調が悪い…
そーゆーときはバレないためか
絶対に俺に近づかない
でも,バレバレだっつーの…
休憩中…
不機嫌なオーラを放って座る潤に
いつ声をかけるべきか…と悩みつつ
遠くから見ていると
智「松潤…調子悪そうだね…」
智くんが俺の隣に来た
翔「昨日の帰りは?何ともなかった?」
和「聞いてくれるなって態度でしたよ,ずっと」
後ろからニノも雅紀も心配そうに見ていた
…皆にもバレてるし…
雅「何か悩みなら翔ちゃんがいーんじゃない?」
なんでだよ…と聞こうとすると
ニノも智くんも「そうだよね」と
なぜか納得している
雅「翔ちゃんしかいないから,宜しくね」
まぁ…言われなくても
どうにかするつもりだったけど…
まさか皆にそう言われるとは思ってなくて驚いた
でも,声をかけるべきか…と
迷っていた気持ちを
皆に後押ししてもらえた気がした
収録を終えて楽屋に戻ると
着替えながら皆が目線で“声をかけろ”と言う
いつもならそんなことしないけど
今日は皆の指名だから
声をかけても大丈夫…
それが少し嬉しい
翔「潤…今日これで上がりなら,この後付き合って」
皆に聞こえるような声で話しかけると
潤がびっくりして俺を見てから
周りを伺う
皆は見ないふりをして
各々着替えていた
翔「俺車だから…送ってくから」
潤「……うん…」
戸惑いがちに小さな返事が返ってきて
ひとまず安心した