第11章 デイジー
Sho side
翔「はぁ…」
結局ため息が止まらない
雅「翔ちゃん,また~~!溜息つくと幸せ逃げるって言ってんじゃん」
ご機嫌の雅紀が横に居てくれるから
少しは気分が上がって来たけど
それでも潤を視界にとらえると
智くんに笑顔を見せながらハイペースで酒を煽っていて
心配だし,モヤモヤするし,で落ち着かなかった
翔「そう言えば…雅紀,ずっと飲みたいって…なんか相談でもあった?」
断り続けてはいたものの
気にはなっていたから聞いてみると
う~ん…と考え込んでから俺を見る
雅「あったと言えばあったけど…
なんか翔ちゃん不幸そうだから
今はいいや…」
俺まで幸せ取られそう…
と揶揄された
翔「はぁ?んだよ…別に不幸じゃねーし…」
雅紀の失礼な言葉に
ヘッドロックを決めつつ
視線をあげると
智くんとニノがじゃれあう横で
じっとこっちを見てる潤と視線が絡んだ
目が合うとあからさまに
フイッと顔を背けられる
…なんだよ…俺が悪いのかよ…
結局その後すぐに潤と雅紀が酔いつぶれてお開きになった
最初は潤を俺が…
雅紀を智くんとニノが
送っていくつもりだったのに
酔っ払いながらも
潤は智くんの傍を離れなくて
無理に連れ帰るのも変だから
俺が雅紀を送って帰ることになった
雅「松潤…なんかあったの?…かな…?」
雅紀がうとうとして
俺の肩に頭を預けながら呟いた
翔「さぁ…」
そう答えるしかないし…
もう今となっては,何をそんなに怒ってるのか俺にもわからない…
雅「素直じゃないからね~…あ,翔ちゃんもか…」
その言葉に反論しようとしたら
スヤスヤ気持ちよさそうに眠っていた