第11章 デイジー
Jun side
冷たいソファで寝たはずなのに
隣から温もりを感じて意識が浮上する
瞼を開けると隣に眠る翔くんがいて
ベッドの上の俺にしっかり布団がかけられていた
何時だろ…とベットヘッドに置いていた携帯を探して
ふと視界に入った人差し指
放置していた怪我に絆創膏が巻かれていた
潤「はぁ……」
昨日の自分の態度を思い出して溜息が出た
寝たことで大分スッキリした頭の中
それでも謝れば翔くんの気持ちの方が大きいことを認める気がして謝る気にはなれない
携帯で時間を確認したとき
相葉さんからのお誘いに気付いて
前回断った申し訳なさと
今は翔くんと2人でいたくないのとで
了解の返事を返して
ベッドから出ようとした時
翔「おはよう」
隣に寝ていた翔くんも起き上がった
潤「…おはよ
…コレありがと」
手当のお礼だけ言って寝室を出ようとした背中に
翔「潤,雅紀が呑もうって…」
遠慮がちに声が掛けられて
普通に話してくれてるんだから
普通にすればいいのに
わかってるのに俺の性格が邪魔して
潤「知ってる
この前断ったから今日は行くつもり」
口から出るのは硬い声ばかり
それだけ言って寝室を出た
雅「かんぱーいっ♪」
翔くんとは別々に向かって
個室の居酒屋で始まった呑み会
翔くんの隣には相葉さんがいて
俺はリーダーの隣に座ってる
この距離も
相葉さんと楽しそうにしてる翔くんも
俺が素直になればいいだけなのに
それができないから面白くなくて
リーダーに心配されつつ
どんどん酒のペースだけがあがっていく