• テキストサイズ

センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第11章 デイジー


Jun side

ため息を吐いた翔くんの腕が
俺の躰にふわっと優しく回ってきて

翔「ごめんって,そんな怒んなよ…」

その腕はいつもと同じで
温かくて心地いいのに

潤「そんな溜息ついて
ご機嫌取らなくていい…」

何もわかってくれないくせに

とりあえず宥めよう,みたいな
その雰囲気に苛ついて

潤「子ども扱いしないでよ」

こっちを見てくれている翔くんに
視線を向けることもしないまま

回された腕を外してキッチンを追い出した


潤「…ぁっ」

苛苛したまま食器を片付けていたからか
手が滑って皿が派手な音を立てて床に落ちた

潤「あーもう……っ」

ビニール袋に欠片をいれようと破片に触れると

潤「…ぃて」

先端が刺さって指先が切れて

上手くいかない片付けにも

翔「…潤?大丈夫か?」

俺の声を聞いて戻ってきたんだろう翔くんの声にも

心配してくれてるのはわかってる

でも

潤「平気
子ども扱いしないでってば」

全てに今は苛ついてしょうがない

これ以上話したら
どんどん余計なコトを口走りそうで

潤「疲れてるんでしょ?寝たら?」

皿の破片をいれたビニール袋を片付けながら言えば

ソファに横になろうとするのが見えた

潤「俺まだ寝ないからベッドで寝て」

こんなに苛苛してても
疲れて帰ってきた翔くんに
ソファで寝かせる気にはなれなかった

/ 1617ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp