第11章 デイジー
Sho side
潤「絶対俺の方が好きだもん」
少しムキになって言う潤に
わかってないなぁ…と心の中で呟いた
ふと,綺麗な曇りの無い瞳が
俺を見つめてくる
潤「翔くん…なんでもできるし…
カッコイイし…キャスターとか
MCとか,なんでもこなせるし…
ラップも書いたり…」
俺をまっすぐに見つめながら
ポツリポツリと俺のイイ所をあげて
褒めはじめた
翔「潤だって…」
なんだか身の置き場に困って
思わず遮る
翔「そんなの…潤だって同じだろ?
俺にできない事沢山できるじゃん
料理も上手いし…
コンサートの構成とかだって
俺には絶対できないし…それに…」
頬を手で包んで笑って見せる
翔「こんなに男前なのに…こんなに可愛いし?」
ちゅっと頬にキスすると
顔を赤くして頬を膨らませた
潤「でも…俺の方が好きな気持ちは大きいもん」
翔「…ふーん…」
その顔があまりにも可愛いから
潤がそう言うなら
そういうことにしといてやるか…と
無意識に返答すると
潤の顔色が変わった
潤「何…ふーん,って…」
発する声も1オクターブ下がって
躰が少し離れていく
怪訝な表情で俺を見るけど
やっぱりその瞳は透き通る様に綺麗で
思わずため息が漏れた
翔「潤はさ…俺がどれだけ
潤のことが好きか,わかってないから…
だからそんな簡単に言うんだよ…」
笑いながら視線を逸らして言うと
対照的に怒った顔で見つめてくる
潤「簡単にって…翔くんこそ
何もわかってないのに…
勝手な事言わないでよ」
わかってるよ…
分かったうえで
それでも…どうしたって
俺の方が,好きなんだと思うよ…