第63章 ウィスキーフロート
Toma side
あんまりヤキモチとかは妬かないタイプだったはずなんだけど
健くんに対しては妬いてしまう
例え親友の恋人で
大切な先輩相手でもキスはしてほしくない
斗「約束ですからね?」
引き寄せた健くんの耳元で囁くと
健くんの頬がうっすら染まって
健「わかったって…っ」
俺の胸に顔を埋めてきた
「「「「乾杯」」」」
料理がたくさん並んだテーブルを囲んで
四人でグラスを重ね合わせた
引越しをお祝いして
俺たちの両想いを祝ってもらって
改めてぐるりと家を見渡すと
キレイな家具にあったかい雰囲気
斗「良い家だね…家具は全部新しいの?」
潤「まぁね…二人で選んだんだ」
健「金持ち~…にしては,松本の趣味じゃねーの?」
翔「俺も選びましたよ,一応…このソファとか」
そう言って翔くんがソファを軽くたたく
それを見て
潤と酒を飲んで…そういう話になったときに
今回はソファベッドにしようと思ってる♪って言ってたのを思い出していると
健「へぇ~…便利じゃんっ…じゃぁ,今日ここで寝る~♪」
ソファベッドと知った健くんが
ゴロっと俺の膝に寝転がってきた
まだそんなに酔ってもいないし
翔くんたちの目の前なのに恥ずかしくて
斗「ちょっ…健くん…早いですって…」
健くんを起こそうとすると
健「もー…聞いてよ櫻井…いつまでたっても,斗真敬語なの…俺寂しい」
そんなことを言いながら上目遣いで見上げられて
余計に顔が熱くて
思わず腕で顔を覆った