第62章 カスミソウ
Jun side
翔「ただいまー」
玄関から聞こえた翔くんの声に
潤「おかえりなさい」
迎えに出ると
靴もちゃんと脱がないまま
腕を引っ張られてぎゅっと抱き締められた
潤「わっ…ちょ…靴っ」
最後まで言葉を言い切らないうちに
潤「んぅっ…んっ…ん…ふっ…」
後頭部を引き寄せられて唇が重なる
くちゅっと水音をたてて唇が離れると
また強く抱きしめられて
翔「はぁっ…ただいま…潤」
耳元で響く翔くんの声
さっきまでも楽しかったけど
やっぱりこの二人きりの空間は格別で…
潤「翔くん…おかえりなさい…」
翔くんの背中に腕を回した
少しの間玄関で温もりを堪能してから
どちらからともなく手を繋いだ
潤「晩酌の用意できてるよ♪」
翔「あ,コレもらったお土産」
手渡されたお土産を受け取って
一度リビングに行ってから
潤「ちょっと待っててね?」
キッチンで俺が用意したツマミと
翔くんがもらってきたお土産を器にいれて
冷えたビールも一緒にリビングに戻った
「「かんぱいっっ」」
軽く缶をぶつけあって
一気に冷えた液体を胃に流し込む
「「あ~~っっ…」」
ほぼ同時に
思わず漏れた声に見つめあって
潤「オジサンでしょ…」
翔「お前もだろ?」
潤「俺はまだ翔くんより若いしっ」
そんな話をしながらふふっと笑いが溢れた