第62章 カスミソウ
Jun side
「じゅんのしゅけ!洗ったーっ」
笑顔でびっちゃびちゃの手を見せてくる陽虎に内心苦笑しながら
潤「ちゃんと石鹸つけた?」
そう言ってタオルを渡してあげる
龍斗も洗ったのを確認して
キッチンに向かった
潤「コレ零さないように気を付けて運んでね?」
切った野菜とか海鮮の入った皿を二人に渡すと
「「はーいっ」」
元気にリビングに走っていった
俺は唐揚げの皿を持って
ご飯も用意してテーブルに乗せる
「じゅんのすけ?何作んのっ?」
キラキラと瞳を輝かせて見てくる二人に
潤「今日はみんなで手巻き寿司をしますっ!海苔にご飯と…好きな具材を巻いたら完成!」
お手本を一つ作って見せると
「「おぉ~っ」」
すぐに海苔を二人も手に取った
潤「はい…翔くん,どうぞ♪」
深く考えることなく
ホタテで作った手巻き寿司を
翔くんの手に乗せると
翔「さんきゅ♪」
翔くんもいつも通りそれを受け取って
翔「いただきますっ」
口に運ぶ
でも
「あーっ!櫻ちゃんずりぃっ」
「じゅんのしゅけーぼくにも!」
龍斗が大きな声をあげて
陽虎は自分で持ってた海苔を俺に渡してきて…
翔「おい虎っ!お前自分でやれっ」
翔くんはそれに対抗して…
潤「っ…ふふ…」
いつもとは違う楽しさに思わず頬が緩んだ