第62章 カスミソウ
Jun side
「「ごちそーさまでしたっ」」
遊びものなんて何もないから
家の中でアニメを見たりごっこ遊びに付き合ったりして
午前中を過ごして…
潤「はーい,って…ちょっと待った」
お昼ご飯のオムライスを食べたら
すぐに立ち上がる陽虎を捕まえて
ティッシュで口を拭いてあげたら
「じゅんのしゅけー……」
そのままぎゅっと抱きついてきた
背中に痛い翔くんの視線を感じながら
潤「んー?どーした?」
陽虎の顔を覗き込むと
しきりに目を擦っていて…
楽しそうだったけど…騒いでたし
初めての家で緊張もしてたのかな…
潤「ふふ…疲れたね…」
そう言って
「櫻ちゃん続きしよーぜっ」
翔「もう少ししたらな…少し龍もゆっくりしろ」
「えーっ」
お昼ご飯の前にしていた
戦隊ものの遊びに誘われてる翔くんの声を聞きながら
トントン…と陽虎の背中を叩いていると
体重がかかって寝たのがわかった
ソファベッドに寝かせてから
潤「片付けしてくるね」
立ち上がって翔くんに声をかけると
翔「ありがとう…潤,平気?」
龍斗に絡まれながらも俺を見上げてきた
潤「全然大丈夫,楽しいよ♪」
絡んだ視線をしっかり見つめ返して答えたら
「櫻ちゃんとじゅんのすけ,見つめあってるっ!!」
俺たちの間にいた龍斗が声をあげて
その言葉に顔が熱くなりそうになりながら
皿を持ってキッチンに逃げ込んだ