第58章 ストック
Jun side
潤「飲み会?」
斗真と飲んで帰ってくると
翔くんが少し前に帰ってきていたところで…
キッチンで二人分のコーヒーを煎れていると
“今度みんなでうちで飲もうとなった”
と言われた
翔「うん,準備は俺もできること手伝うからさ?」
確かに…6人分の準備となると大変かもしれないけど
でも今回のことで
みんなにお世話になったし…迷惑もかけたし…
潤「いいよ,やろ?楽しそうじゃん♪」
そう言ってコーヒーの入ったカップを
片方翔くんに渡すと
それを受け取りながら
翔「ほんとにいいの?」
なぜかじっと見つめられて確認された
潤「え?いいよ?知らない人なわけじゃないし…なんで?」
あ…人を怖がってたから…?
でも…それは大丈夫なのもう知ってるはずだし…
不思議に思っていると
翔「そっか…いや,なんでもない」
ふふっと笑って髪の毛を撫でられた
潤「そう?」
言いながらコーヒーをテーブルに置いて
ソファの上で翔くんの首に手を回すと
潤「ん…っ…」
ゆっくりと抱き締められて唇が重なった
潤「んん…っ…ふぁ…」
溢れる唾液を指先で拭ってくれて…そのまま離れていく
“抱いて?って身を委ねてみたら?”
斗真の言葉が頭を回る…
でも…委ねたって…怖くて拒否っちゃったら…?
やっぱり考えないで…なんて無理で
コーヒーを一口飲んで…苦味で葛藤を誤魔化した