第58章 ストック
Jun side
事故以来…初めて素肌を見せる…触られる
やっぱり少し怖かったけど
翔くんが優しく躰を洗ってくれて
“汚くないよ”と言ってくれて
ずっと…汚いと思って
何度も爪を立ててしまいそうになった躰が
キレイになっていく気がした
昔と同じように…謝る翔くんに
謝ってほしくなくて
遮るようにぎゅっと抱きついた
あのときも…確かお互い謝りあってたんだよな…
でも…翔くんは何も悪くないから…
潤「翔くんが…傍にいてくれなきゃ俺はここまでこれなかった…記憶を戻すこともできなかったかもしれない…いっぱい助けてくれて…ありがとう」
“ごめんなさい”は心の中で言って
ゆっくり躰を離して笑いかけると
翔「何があっても傍にいるって誓ったんだから…当たり前だろ?俺こそ…傍にいてくれて…ありがとう」
翔くんも小さく笑ってくれた
でも…その瞳の奥には熱が宿ってる
あのときのアイツも…熱を宿して俺を見下ろしてた…
思い出しそうになって
慌てて映像を頭から追い出した
今目の前にいるのは翔くんなんだから…大丈夫
翔「潤…?」
それを悟られたくなくて
翔くんの視線から逃れるように
潤「躰ありがとっ…次翔くん洗ってあげる」
翔くんの躰に泡を滑らせた
時折目に入る大きくなった中心…
見て見ぬフリすることに心の中で謝った
お互いの髪の毛も洗いあって
俺が“翔くんとのお風呂の時間がすき”って言ったからか
何度か熱を逃すように深く息を吐きながらも
浴槽の中で
今までみたいに後ろから抱き締めてくれた
それが…嬉しくて気持ちよくて…
潤「あったかいね…」
ゆっくりと翔くんに背中を預けた