第58章 ストック
Sho side
翔「ホントに…大丈夫か…?」
脱衣所に手を繋いで入って
服を脱ぐ前にもう一度確認した
潤「大丈夫…」
言いながら潤が脱いでいくから
俺も意を決して服を脱ぎ捨てた
翔「躰…俺が洗ってもいい…?」
潤「あ…えっと…うん…お願いします…」
しどろもどろな潤が可愛くて
思わず顔が緩んだ
それと同時に俺の躰の緊張も解けた
怖いのは潤なんだから
俺が緊張してちゃだめだよな…
翔「潤…前にも言ったけど…潤が汚いなんてこと絶対にないからな…?それに…今回の事は不注意でもなんでもない…だからそんな風に言うな…」
抱きしめる代わりに
丁寧に躰を洗いながら
潤に言い聞かせた
10年前と一緒…
翔「潤は…昔も…今回も俺を守ってくれた…それなのに…俺は…いつも潤を守れないな…ごめんな…」
躰を洗いながら
その綺麗な背中に謝った
するといきなり潤がくるっと振り返って
泡だらけの躰のまま,俺に抱き着いて来た
翔「っ…潤…あぶねーよ…」
そんな言葉を言い訳に
必死で躰を離そうとした
でも潤はギュッと抱き着いて離さない
泡だらけの躰が肌に擦れると
ぞくぞくと背中に痺れが走った
潤「そんなことない…いつも翔くんは俺を助けてくれてるよ…昔も…今だって…」
潤の言ってくれてる言葉は嬉しいけど
あまり頭に入ってこない…
温かさと
石鹸の滑りと
肌のなめらかさ…
感覚が全部持っていかれたみたいに
潤に触れている部分に集中していた