第58章 ストック
Jun side
躰がソファに沈んで…
翔くんに見下ろされるカタチになった途端
それまで…怖さなんてほとんど感じてなかったのに
躰の震えが止められなかった
でも翔くんが
焦らなくていいよ…と言ってくれて
今日はここまでにしよう…と言うように髪に触れてくれて
…これ以上進めないんだから…
それはわかっているのに…
まだ離れたくなくて
せっかく少し進めたんだからもう少し…という気持ちもあって…
離れていく翔くんの躰にぎゅっと抱きついた
翔「っ…潤…?」
翔くんの躰がピクンと跳ねる…
わかってる…我慢させてるよね…ごめんね…
でも…だからこそ…早く元通りになりたいから…
もう少し進んでみたいんだ…
潤「もう少し…こうしてたい…」
首に腕を回して言うと
翔「ん…いいよ…」
膝の上に抱き上げてくれた
包んでくれる温もりが安心して…
それに身を委ねながら
肩に顔を預けて
潤「一緒に…お風呂…入りたい……」
ゆっくりと言葉を紡ぐと
翔「えっ…?」
翔くんの腕に力がこもった
潤「不注意で…また…躰…汚されてごめんね……汚いから…見られたくないの…怖い…だけど…俺翔くんと入るお風呂大好きだったから…その時間…早く取り戻したい……」
零れる涙を翔くんの肩の上に落としながら
いつの間にか俺の腕にも力が入っていた