第58章 ストック
Jun side
他愛のない話をしたり…
こうやってゲームをして遊んだり…
小さなことで
俺がわかっていることと
蘇ってくるものが繋がってくるようになった
でも…
たぶんきっと…
モヤで覆われたままの部分が
一番肝心な部分なんだと思う……
震える手をぎゅっと握り締めたまま立ち上がると
雅「松潤…?」
相葉さんが不思議そうに俺を見上げてきた
そのままダイニングテーブルまで歩いて
翔くんの目の前に座ると
ニノがすっとリビングに戻っていった
翔くんは箸を置いて…俺を見る…けど…
その視線と目を合わせることは…できない…
テーブルの下で両手を握って
潤「翔くん…」
震える声で話しかけると
翔「ん…?」
翔くんからは落ち着いた声が返ってきた
潤「聞きたいことが…あって……」
俯いてるから…顔は見えないけど…
翔くんがふぅっと小さく息を吐き出す音が聞こえた
翔「うん…いいよ……潤…こっち来て…」
簡単に食器をキッチンに下げてから
翔くんがリビングに歩いていく
その背中を追いかけると
ソファの背もたれを倒してから
促されてそこに座った
翔くんがラグの上に座ると
ニノがあったかいお茶をテーブルに置いてくれた
突然シン…と静まったリビングが緊張するけど…
手を握り締めたまま
小さく息を吸い込んで
潤「人が…怖いんだ……でも俺…こんなんじゃなかったよね……?だから…なんでかなって…気になってて……翔くん…なんか知ってる…?」
震える声を吐き出した