第58章 ストック
Jun side
ご飯のあとにみんなでライブDVDを見てるうちに
ふわふわと浮かんでくるように
どんどんそのときの思い出が頭の中に蘇ってきた
それが楽しくて…嬉しくて
でも
ニノが突然慌てだして
それを不思議に思いながら
そのとき大変だった話をしようと口を開こうとすると
画面の中でニノと大野さんが近づいた
さっきまでも何回もあった
ファンサービスのハグだと思ってたら
どんどん近づいていって……唇が触れ合った
潤「…っ」
それを目にした途端に
また激しい頭痛に襲われて
思わずぎゅっと髪の毛を握った
和「潤くん…っ」
翔「…じゅんっ…」
なんで…?
男同士でキスなんてするの…?
明らかにファンサービスを超えたものに見えてしまって…怖くて…
小さく震える手を思い切り握り締めると
雅「松潤…怪我しちゃうよ…」
相葉さんの手が伸びてきて
潤「ゃだ…っ」
それを振り払ってしまう音と
和「相葉さんだめっ…」
ニノの声が同時に響いた
潤「っ…ぅっ…」
痛くて…膝を抱えて頭を押し付けていると
雅「ごめん…ごめん潤ちゃん…」
涙混じりの相葉さんの声と
和「相葉さんのせいじゃないから……ね?」
それに寄り添うニノの声…
言葉は聞き取れないけど
大野さんと翔くんの声も聞こえる…
どれも怖くないのに…怖くて…
逃げたくて…
小さく丸まったままぎゅっと目を閉じた