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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第58章 ストック


Sho side

潤「たいしたもの作れないけど…よかったら俺作るよ…?」

助手席から発せられた
いつもの潤らしい言葉に思わず二度見した

潤「あ…えっと…もし良ければ…だけど…」

俺の様子に戸惑ったのか
潤が俯いてしまって

翔「嬉しいよっ…潤の手料理食べたかったんだ…あ…スーパー寄る??」

俺は慌てて笑顔を作って
明るくその場を取り繕った

ホントは泣きそうなくらい嬉しかったけど…

でも今ここで俺が泣いてる場合じゃない…

グッと堪えて,ハンドルを握る手に力を込めた

潤「家にあるものでいいよ…なんか入ってたから…」

翔「わかった…なんか欲しいものあったら買ってくるから,遠慮すんなよ?」

潤「…うん…」

それっきり黙ってしまった潤を
チラチラ横目で見ながら
家までの道のりを急いだ



翔「おかえり」

未だに遠慮がちに家にあがる潤に
今日も後ろから声を掛けた

俺の言葉に振り向いて

潤「…ただいま…」

小さくだけど,今日はちゃんと返事を返してくれた

思わず抱きしめたくなるの手を下で握りしめて

また潤の横を通って先にリビングに入った


潤「翔くん…何が好き…?」

キッチンに入った潤が俺に聞いてくる

翔「…潤が作ってくれたものならなんでも好きだよ?」

笑って答えると,困ったように眉をさげて
冷蔵庫の中身とにらめっこしていた

翔「なんか…手伝う…?」

近づいて後ろから声を掛けると
ビクッと躰を揺らす

潤「あ…大丈夫っ…すぐ作るから…ゆっくりしててっ…」

断りながら,俺から1歩2歩と離れて
後ずさっていく

翔「そっか…じゃぁ…宜しく…」

その様子に何も言えなくなって
俺はダイニングテーブルで
仕事をするふりをしながら潤を観察した
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