第58章 ストック
Jun side
なんで…?
やっぱり…翔くんに触れられるのも怖かった…
でも…俺は…
つい最近までライブでメンバーとハグしたり
そんなことだってしてたはずなのに…
それなのに…今は勝手に躰が拒否する…
布団の中で考えていると
大野さんの声が聞こえて…
多分翔くんと二人で出ていった
そしてやっぱり「カズ」って呼んでいた…
それも不思議だし…
さっき翔くんは…俺を抱き締めようと…した…?
ファンサービスでハグはするけど…
でも俺と翔くんはそんな距離感じゃないはずなのに…
あともう一つ…
潤「ねえ…今年って…リオでオリンピックなの…?」
布団から少し顔を出して聞くと
和「え…?」
ニノがびっくりしたように俺を見て
隣の相葉さんはなぜか泣きそうな顔をしていた
和「潤くん…?」
ニノが近寄ってきて
何かを確かめるようにじっと見つめてくる
雅「松潤っ…今年は2016年だよっ?ねえ…わかるよねっ?」
その声に視線を動かすと
相葉さんがポロポロと涙を流していた
潤「…ごめん…」
でも…俺の記憶がおかしいのか…
イマイチどれも理解できなくて…
潤「ほんとに…ちょっと寝るね…」
たくさんの情報と
変な反応をする自分の躰に疲れて…
ズキズキと痛む頭に手をあてて
瞼を閉じるとすぐに意識が落ちた