第58章 ストック
Sho side
病院の裏口で出迎えてくれたニノに連れられて病室までの廊下を思いっきり走った
病院の廊下は走らない…とか
そんなのどーでもいい…
とにかく潤の顔を見るまでは落ち着かなかった
和「大丈夫,意識も戻ったし…もう問題ないよ」
走りながらニノが言い聞かせるように俺に声を掛けてくれた
和「この先っ…一番奥っ…」
ニノが指をさした時
その部屋から医者が出てきた
その後ろに智くんの姿もあった
智「あ…翔くん…」
翔「潤は??」
智「あ…中…だけど…待っ…」
智くんが何かを言いかけたけど
聞くよりも先に部屋のドアを勢いよく開けた
翔「潤っ…」
ベッドの上に座る潤が,びっくりした顔で俺を見る
翔「大丈夫かっ!?」
とにかく抱きしめたくて
駆け寄って潤に伸ばした手が
一瞬空をきった
え…?
潤が躰をビクっと揺らして
俺の手をよけていた
でも,勢いがついていたから
そのまま俺は潤に触れる
そっと引き寄せようとしたけど
躰にすごい力が入っていて動かなかった
翔「じゅん…?どっか痛い…?」
顔を覗き込んでも目を合わせてくれない
潤「…大丈夫だよ…ちょっと…疲れたから…寝てもいい?」
笑って俺の方を向く…
でも,瞳は俺を捉えていなくて
そう思っているうちに
布団をかぶって隠れてしまった
智「翔くん…」
いつの間にか戻ってきた智くんが
俺の肩に手を置いた
智「カズと相葉ちゃんは…一応…松潤についてて…」
翔くんちょっと来て…と呼ばれたけど
俺も潤についていたい…
後ろ髪をひかれる俺を
智くんが無理矢理廊下に連れ出した