第57章 カルセドニー
Kazunari side
一度シャワーを浴びて
躰を綺麗にしてから
ようやく夕飯の時間になった
智「おぉっ!!マジ?カキフライ??」
食卓に並べたお皿を見て
智の目が輝いた
和「でも…ちょっと冷めちゃったよ…」
智の帰ってくる時間に合わせて揚げたから
予定外のえっちで
すっかり冷めてしまったフライ…
智「冷めてもうまいよ?これ…かずが揚げたの??」
和「ん…カキは奮発して良いヤツ買ってきました」
智「すげー!!さすがおいらの天使っ!!」
…俺は,まだ天使の恰好をしていた…
和「ねぇ…これ…いつまで着てなきゃいけないの…?」
智「ん?いいじゃん…可愛いからそれでいて」
さらっとそんなことを言われて
顔が少し熱くなった
まぁ…喜んでもらえてるなら…良いんだけどね…
智「天使いるし…旨いカキフライいっぱい食えるし…ここ天国かな…」
俺を見つめながら真面目な顔で呟く
和「バカじゃないのっ…」
てか…俺とカキフライ同列かよ…
智「こっちきて…?」
ある程度食べ終った頃
智に呼ばれて近づくと
膝の上に座らされて抱きしめられた
智「こんな可愛い天使に包まれて…幸せだ…」
和「ばか…」
ギュッと抱きしめ返すと
後頭部を引き寄せられて
唇を塞がれた
和「んんっ…んっ…ぁん…」
ついその気持ちよさに
身を委ねてしまいそうになって
もう一つ用意していたモノを思い出した
和「ん…まって,さと…ケーキあるんだ…」
智「ケーキ…?」
和「そ,クランクアップのお祝いだからね…」
もう一度触れるだけのキスを落としてから
冷蔵庫に入れておいたケーキを取りに行った