第56章 アセビ
Sho side
潤「ねぇ…お願いって何…??」
帰りの送迎者の中
潤が小さな声で不安そうに聞いてくる
翔「3日後…潤…明け方まで撮影で…そのままオフだよね?…で,次の日…夕方から…?」
潤の質問は笑顔だけ残して
マネージャーに予定を確認した
「えっとー…そうですね,撮影が何時になるかわからないので…次の日もゆっくりにしておきました…」
助手席の潤のマネージャーが
手帳を見ながら答えてくれた
「でも,翔さんは普通に取材入ってますよ…?」
翔「わかってまーす…」
運転してる俺のマネージャーに水を差された
2人でオフがかぶればよかったんだけどな…
ま,仕方ない…
潤「その日に何かあるの…?」
潤の顔から不安そうな表情はとれなかった
翔「ふふ…そんなに心配しなくても…悪いようにはしないよ♡」
なんて…このセリフ
悪役みたいだな…
今日,勝ちが決まった時点で
前々から目を付けていたアイテムは注文済み…
2日以内に届くはずだから
問題はない
考えるだけで楽しくなってきた
翔「楽しみだな♡」
潤「…全然…」
潤は深くため息をついて
座席シートに沈み込んだ