第54章 ラケナリア
Sho side
涼介と一緒に居るところを見られてたのは計算外だった
翔「浮気って…」
潤「ごめんっ…だって…なんか…」
ブツブツ言いながら
ぎゅぅっと力を込めて抱き着いてくる躰をしっかり受け止めた
‟料理”
俺にとってはそれは未知の世界…
なんたって得意料理は“麦茶”
ギリギリ…インスタントラーメン
そんな世界だった
潤の大好物のカニクリームコロッケなんて…
どーやって中身を入れればいいのか…
まず仕組みがわからなかった
でも
最初はかなり苦戦した料理も
涼介とニノの手ほどきを受けて
なんとか形になった
ただ…すぐ力んで失敗するから
よく二人に
「リラックス!!」
「躰の力を抜いてっ」
と何度もアドバイスされていた
実家とニノ達の家で自主練をして
イメトレにイメトレを重ねて…
今日…その成果を遺憾なく発揮した
潤「翔くん…ホントに…ホントにありがと…」
潤が喜んでくれてるみたいだから…
やっと,本当に肩の力が抜けた気がした
やっぱり力んでたんだな…
翔「お祝いしよ,二人で打ち上げっ」
潤を椅子に座らせて
冷蔵庫から冷えたシャンパンを取り出して
ダイニングテーブルに戻った