第54章 ラケナリア
Jun side
リビングのドアを開けると
翔「おかえり!クランクアップおめでとう…お疲れ様」
そう言いながら翔くんが抱き締めて迎えてくれた
その瞬間
約三ヶ月張ってた気がふっと抜けた気がした
潤「ありがと…」
そう言って翔くんに抱きつくと
翔くんからおいしそうな匂いがする
…ってか家の中もおいしそうな匂いが漂っている
それが鼻を擽った途端に
空腹感が増してお腹が音をたてた
翔「ふふ…ご飯できてるよ」
そう言って翔くんに手を引っ張られて…
潤「え…どうしたのコレ…」
テーブルに並んでたのは
俺の好きなもの…
翔「クランクアップのお祝いだよ」
その言葉を聞きながら
部屋を見渡すと
最近疎かになってた掃除がされていて
洗濯物も綺麗になってた…
潤「これ…全部…?」
そう聞くと翔くんが俺を抱き寄せて
翔「うん…潤ほどうまくはできなかったけど…
料理も涼介とニノに教わって作ったんだ…だからあんまり家にいれなくて…一人にしてごめんな…」
潤「あ……」
それを聞いて…
もやもやが全部吹き飛んで…
代わりに申し訳なさが湧き上がってきた
潤「だから…ずっと山田といたの…?」
そう聞くと
翔「知ってたの?」
びっくりしたように見つめられる
潤「うん…駐車場で…一緒にいるとこ見て……だから俺…浮気してんのかなって……ごめんなさい…嬉しい…ありがとう…」
そう言って翔くんの胸元に顔を埋めた