第54章 ラケナリア
Jun side
家に一緒にいるときは
今までと何も変わらないし
翔くんからの愛を感じる…
でもせっかく一緒にいれるときに
“友達”のとこに行くことも多いし
楽屋とか家とか…
電話で“涼介”ってワードも何回も聞く
今日も
久しぶりに俺も夜は家にいれて
翔くんも仕事がないから
一緒に過ごせると思っていたのに
翔「ごめん…そんなに遅くならないと思うから…」
そう言って慌ただしそうに楽屋を出ていった
雅「翔ちゃんも忙しそうだもんねー…」
それを見ていた相葉さんの一言にすらもやもやが募る
いいよもうっ…
潤「俺だって浮気してやるっ…」
そう小さく言って携帯でメール画面を起動した
この間からまた飲みたいと思っていたし
飲まないで一人で家で待つなんて今日は嫌だし…
岡田くんに連絡すると
健くんと斗真と飲むと言うから
参加させて貰うことにした
でもそんな気分で飲み始めたからか…
アルコールはすぐに回って隣の岡田くんに凭れるように座っていた
「お前ほんと思ってたより強くねーな」
斗「潤はいつもこんなんですよ
今日はちょっと酔いすぎですけど」
健「櫻井いなくて寂しんじゃねーの?」
潤「そんなんじゃないですよー…」
そう言いながらも
いつもどれだけ酔っても
優しく抱き締めてくれる温もりがないのが寂しくて
それが今山田のところにあると思うともやもやして
ずっと岡田くんに寄りかかっていると
斗「あーあー…翔くんに連絡してやるから…もう…」
斗真の呆れた声が遠くで聞こえた