第53章 ダイヤモンド
Kazunari side
智に包まれたまま
眠ってたみたいで
目が覚めたときには
窓から朝の光が差し込んでいた
変わらず智に包まれていたけど
躰は綺麗になっていて
なんだか嬉しくて
くすぐったくて
智の胸に顔を埋めると
昨日と同じように智の手が俺の髪を撫でた
起きたのかと思って顔を上げると
変わらないぽけっとした寝顔が見える
顔を寄せて,薄く開いた唇に
吸い寄せられるように自分のそれを重ねた
智「ん……ん…かず…?」
和「おはよ…」
今までだってこういう目覚めはあったけど
これからは当たり前に智がここにいる
そう思ったらやっぱりちょっと恥ずかしい…
胸に顔を埋めると
今度は智にその顔を引き上げられて
唇が塞がれた
和「ん…んんっ…はぁ…」
智「ふふ…起きようか…」
起き上がって簡単に服を着て
手を繋いで寝室を出た
「「あ…」」
リビングにはソファとラグの上で
寝不足…と言わんばかりの顔をした3人が
ニヤニヤしながらこっちを見ていた
雅「朝から見せつけるねー」
言われて,慌てて繋いだ手を離した
智「みんな寝てないの?」
翔「うーん…ほとんど…ねぇ?」
潤「寝れるかよー…」
雅「むらむらしちゃった♡」
和「ばっ…ばかっ…」
恥ずかしくて
居たたまれなくなって
キッチンに逃げ込んだ
リビングでは智が「ごめんね~」
とか言いながら笑って謝ってた
あぁ…もぉ…ホント…ばか…