第53章 ダイヤモンド
Satoshi side
リビングを片付けていたら出てきた昔のスケッチブック…
カズが触った
黄色いスケッチブックには
若い頃からのカズがたくさん描いてある…
…こっそり描いてたから寝顔ばっかりなんだけど…
視線を移すと
リビングの細かいものを詰めているカズがいて
その横顔が少し不満気に見えた
智「かーず…怒んないで…?」
後ろからぎゅっと抱き締めると
カズの頬が少し赤くなった
和「別に怒ってないし…」
その頬にちゅっとキスをして
カズの詰めていた箱の中に
黄色いスケッチブックを入れようとすると
丁度手を動かしていたカズとぶつかって
パラっとスケッチブックのページが開かさった
智「あ…」
和「あ,ごめ…って,これ俺っ?」
すぐに拾おうとしたそれは
カズの手の中に先にいって
パラパラとページを捲られる
智「ちょっ…」
阻止しようと手を伸ばすと同時に
カズの顔がみるみる真っ赤になっていった
和「なんで俺の寝顔ばっかり…っ」
やっぱり見られると恥ずかしくて
慌てて取り返して
智「いいだろ,可愛かったんだから」
そう言って
絵の中よりずっと可愛い顔に
もう一度キスしようと頬に手を伸ばすと
潤「お前ら真面目にやれよっ!」
雅「いちゃいちゃしてんなよーっ」
額に汗を浮かべた二人に怒られた
その後も翔くんの指示で
荷物はどんどん部屋の中からなくなっていって
夕方になる頃
カズの部屋に俺の荷物が全部運び込まれた