第52章 フェイ・エリーダニー
Masahiro side
ギュッと握られた手が
雅紀の決意を物語ってる気がした
俺達のことは…
ほんの数人しか知らない
協力してくれる
最低限の人達だけ…
櫻井はそのうちの一人だったけど
嵐全員となるとまた違う
今まで周りにあまり言ってこなかったのは…
特に言う必要もなかったし
お互いのグループ活動に影響が出ないようにするため
後輩や仲間を呼ぶための家は別にあるから
この雅紀と暮らす家の事は
誰も知らない
お互いそれでいいと思ってたから
これからも言う必要はない
…そう思ってたけど…
雅「ダメ…?」
不安そうに俺を見つめる
ダメではない…し
雅紀の言うこともわかる
まして…嵐のグループがそうなったなら
言った方がいいのかもしれない
ただ…いくら仲のいい後輩でも
今まで隠していたモノを話すことに緊張がないと言ったら嘘になる…
TOKIOだって…リーダーしか知らないのに…
昌「…ひとつ…条件がある…」
雅「…なに…?」
不安そうな雅紀を
膝の上に抱き寄せた
昌「話をするときは…櫻井じゃなくて…俺がお前の傍にいる…俺も一緒に話すよ…」
抱きしめたまま顔を覗くと
雅紀の瞳から涙が零れた