第52章 フェイ・エリーダニー
Masaki side
久しぶりの温かい昌宏さんの腕の中
いろんなことがスッキリして帰ってきてけど
昌宏さんの温もりに包まれると
ホッと躰の力が抜けた気がした
それと同時に…
雅「…お腹すいた…」
安心したからか
気になっていなかった空腹を思い出して言うと
昌「ははっ…じゃ,メシにするか」
昌宏さんの腕が解けて
キッチンに入っていった
俺の好物だから,と作ってくれた唐揚げを
二人でお腹いっぱい食べて
心配をかけたお詫びと
作ってくれたお礼に片付けは俺がやった
雅「昌宏さん,ビール飲むでしょ?」
洗い物を終えて
冷蔵庫を開けながら声をかける
昌「おぅ,雅紀も飲むんだろ?」
返ってきた声に返事をしながら
ビールを二本持って
昌宏さんの座っているソファの隣に腰掛ける
「「かんぱいっ」」
ビールを一気に流し込んだ昌宏さんの喉が落ち着くのを横目で確認してから
雅「ねえ…ちょっと聞いて欲しいことがあるんだ」
昌宏さんの方を向いて切り出すと
昌「ん?どうした?」
昌宏さんもこっちを向いてくれた
その瞳としっかり視線を絡めながら
リーダーたちのこと
翔ちゃんたちのこと
宮城であったことを話して…
翔ちゃんとの約束ももちろん話して…
雅「だからさ…近いうちに俺たちのこともメンバーに話したくて…いいかな…?」
気づいたらソファの上の昌宏さんの手を
ぎゅっと握っていた