第51章 カーフ
Masaki side
今日こそ…最後まですると思っていたのに…
脱衣所でスウェットを着た松にいは
リビングに歩いていく
俺は…お腹も確かにすいたけど…
イってないのもあるからか
昨日よりそれがモヤモヤとしてしまって…
松にいは…俺としたくないのかな…
そんなことをスウェットを着ながら考えていると
昌「雅紀?どーした?」
少し戻ってきた松にいに声をかけられて
ビクっと躰が跳ねた
雅「あっ…なんでもない…今行くっ」
慌ててバスタオルを洗濯機に放り込んで
松にいの背中を追いかけて…
蕎麦を作るために一緒にキッチンに立ったけど
やっぱりまだ躰に残る熱がぐるぐると回る
もっと…触りたい…触ってほしい…
隣でネギを切っている松にいの腕を
思わずぎゅっと掴んだ
雅「松にい…」
昌「ん?」
呼びかけると松にいの顔がこっちを向く
その首に腕をかけて
松にいの唇を塞いだ
昌「んっ…ちょ,おいっ…」
驚きながらも包丁を置いた松にいの腕が
俺の腰を支えてくれた
雅「はぁっ…ねえ…なんで…抱いてくれないの…?」
至近距離で疑問をぶつけると
昌「…は?」
松にいの瞳が大きく見開かれる
雅「昨日の夜も…その…最後まで…すると思ってたのに…」
言ってる言葉が恥ずかしくて
松にいがなんて言うのかが怖くて
顔を隠すように俯いた