第51章 カーフ
Masahiro side
昌「なんか…カッコつかねーなぁ…」
雅紀を抱えながら思わず呟く
ぎゅっと縋りついた雅紀が
胸元でクスクス笑っていた
雅「松にぃはかっこいいよ!俺には世界一っ」
キラキラした笑顔で笑う
あー…やべ…可愛い…
雅「松に…んんっ…んー…」
また,我慢できなくなった俺は
雅紀の顎を持ち上げて
唇を塞いだ
またびっくりして
俺をジッと見てる雅紀を感じながら
角度を変えて
何度も唇を味わった
雅「んっ…んっ…んぶっ…はぁぁあっ…」
肩をバンバン叩かれて唇を離すと
雅紀がぜーぜーと呼吸を荒げた
雅「ちょ…おれ…肺弱いから…むりぃ…」
泣きそうな顔で呼吸する
昌「ちゃんと息吸えよ…」
雅「松にぃが塞いだんでしょっ」
昌「バカ,鼻で呼吸しろ,鼻でっ…」
雅「あ…」
くんっと犬みたいに鼻を鳴らして見せる
雅「むりぃ…花粉症…」
おいおい…
雅紀と居ると自然に顔が緩む
ムードとか…シチュエーションとか…
そんなの雅紀の前では何も通用しないけど
自然と笑ってる
昌「そんなんでどーやって女の子とキスするんだよ…」
笑いながら言うと
雅紀がぷぅっと膨れた
だから可愛いって…
雅「しないもんっ…松にぃだけだもん…」
上目づかいで俺を見上げると
またガバッと抱き着いて
首に手を回して顔を近づけてくる
雅「んっ…っ…はぁ…」
ほんの少し唇を重ねて
すぐに離れていく
雅「このくらいなら大丈夫っ」
無邪気な笑顔を俺に向けた
ドキッと心臓が揺れた
あれ…こいつ…こんなに綺麗だったっけ…
雅「松にぃ…?ダメ?」
見惚れて何も言わない俺に
不安になって,眉をさげて顔を覗き込む
昌「ダメ…そんなんじゃたりねーよ…」
また,深く深く唇を重ねた