第51章 カーフ
Masaki side
いつも俺を気にかけて可愛がってくれる松にいのことを
いつの間にか好きになっていた
だからこうして二人で遊べるのは
俺にとっては半分デート気分で
でも松にいにバレないために
女の子としてみたいことをいつも楽しく話してた
今日も二人で楽しんでいて
大好きな歌を歌ってと強請って
それが流れる頃
松にいの顔が目の前にあった
唇が塞がれて…キスされてるのに気づいて
躰に力が入らなくなると
ソファに座らせてくれた
昌「もう…女の子とキスしたい…なんて俺に言うなよ…」
流れてた曲が終わって
小さな部屋の中がしんと静まる
突然のことに頭が整理できなくて
ただ松にいを見る俺を
松にいも見つめ返してくる
その瞳はいつもと変わらず…優しい
雅「なんで…?」
なんでそんなこと言うの?
なんでキスしたの?
なんでそんな優しく見るの?
俺の気持ちに気づいているの?
やっと口から出てきた言葉は
静かになった部屋に小さく響いた
昌「お前が可愛かったから」
いろんな意味を含んだその言葉に
返ってきた返事で顔が熱くなるのがわかった
いつも「可愛いな」
そう言ってくれるけど
今日の意味はなんとなく
ちょっと意味が違う気がしたから…