第49章 カカオフィズ
Ken side
斗真の気持ちを聞いて…
頭がついていかなかった
だって…
絶対長期戦になると思ってたから
何年かけても
振り向かせてやるって思ってたから…
健「…マジで?」
斗「え…あ,ハイ…マジです…」
笑いながら…
でもしっかり手を握ってくれる
健「…じゃぁ…俺達…付き合う…?」
斗「…できれば…ぜひ…」
たどたどしいやり取りをして
思わず二人で笑った
すっかり汗をかいて
泡の消えたビールを手にとって
健「じゃぁ…両想いだった俺達に乾杯?」
斗「ハイ,乾杯っ」
割れるんじゃないかってくらい
グラスをぶつけた
もう…遠慮しなくていいんだ…
飲み頃を過ぎたビールを喉に流し込んだら
躰がふわっと浮くような感覚がした
遠回りした俺達だけど…
ここからがスタートだからね…
食事が一通り運ばれてきたのを確認して
向かい合っていた席を移動して
斗真の横に座った
肩に凭れると…少し遠慮がちに
でもしっかりと,肩を抱き寄せてくれた
健「俺ね,ココが好きなの…斗真の横にいると…落ち着く…」
呟くように言うと
斗真は嬉しそうに笑ってくれた
斗「もう…ココは健くん専用ですから…」
俺をじっと見る
俺の好きな斗真の綺麗な瞳
健「斗真…キスして…」
首に手を回すと
肩に手が添えられて
そっと唇が触れあった
斗「もう…他の人とキスしないでくださいね…?」
少し膨れて言うから可愛くて
今度は俺から
斗真の唇を塞いだ