第49章 カカオフィズ
Toma side
翔くんに聞かれて言っていたように
人恋しいのか…
ただ酔ってるのか…
甘えてくるような健くんが可愛くて…
今日はまずいと思っていたのに
健くんを支えながら
家の中にお邪魔した
………風邪ひかれたら困るし…?
斗「ほら…水飲んでください?」
この間この部屋に来た時のように
健くんをベッドに連れて行って
勝手に冷蔵庫から取り出した
ミネラルウォーターのペットボトルを渡すと
健「んー…飲ませてー」
ベッドヘッドに凭れて座りながら見上げてくる
斗「自分で飲んでくださいよっ」
蓋を開けて渡しても
受け取ってくれなくて…
落ち着かせるように深く息を吐いてから
口の開いたペットボトルを
健くんの口元に近づけた
軽く傾けると
健くんの喉が動いて…
口の端から飲み込めなかった水が垂れてきて…
思わずゴクン…と唾を飲み込んだ
これ以上は…ほんとにやばい…
慌てて健くんの口からペットボトルを離して
斗「飲んだら着替えてくださいねっ」
前回と同じようにスウェットを取り出して
健くんに押し付けるように渡した
着替える姿に背を向けて…
ちゃんとベッドに入ったのを確認してから
引き止められたけど
半分逃げるようにして
なんとか家までたどり着いた